上級編(有段者)

習得内容と留意点

作法
  • 初級編に同じ
基本
  • 立ち方
    上級形の習得に伴い、他流派に多い立ち方を覚える
    三戦立ち、シェイシャン立ち、ナイファンチン立ち、騎馬立ち等
  • 受け
    くり受け、回し受け、掌低受け、流し受け等
組手
  • 連続技
    中級の時よりも、もうひとつ手数・足数を増やす。更に、各自でバリエイションを考える。
    上段刻み突き → 中段逆突き → 回し蹴り
    上段逆突き → 上段逆突き → 上段逆突き
    上段逆突き → 上段逆突き → 上段逆突き → 回し蹴り
  • 捌いて攻撃
    (1)中段逆突きに対して - 下段払いをしながら逆突きを返す。
    ※ワンポイントアドバイス
    下段払いは相手の動きを見極め遅れないように、踏み込みながら行う。
    (2)上段刻み突きに対して
    ①前拳手のひらで外にはずし、中段逆付きを返す。
    ※ワンポイントアドバイス
    相手の刻み突きの手首内側に手を添え流し、中段逆突きはしっかり身体を沈めること
    ②相手の攻撃をひきつけ、ぎりぎりのタイミングで斜め前方に体を移動しながら、後ろの拳背手で上段刻み突きを外し、左前拳で相手の上段を攻撃する。
    ※ワンポイントアドバイス
    上段突きをぎりぎりまで呼び込むのは、非常に怖いことであるから、普段から先輩や仲間と集中して練習する必要がある。
    (3)上段の追い突きに対して - 前拳で外し、逆突きで返す
    ※ワンポイントアドバイス
    前拳で外す際に、退き過ぎると攻撃ができなくなるので、後ろ足はその位置を保ち、前足の移動や腰の移動でかわし、バネを残しておくこと
    (4)回し蹴りに対して - 中段まわし蹴りに対しては、前拳の肘を90~120度に保ち、V字形を作り外に外し、逆突きで返す
    ※ワンポイントアドバイス
    V字は構造的にも丈夫であるが、前拳を身体の内側に構えるのでは意味がない。前の肩より、少し外に構える。
    また、上段の攻撃に対しては、受ける際に手を少し揚げながら背手で外す。
    (5)前蹴りに対して - 捌き方はいろいろあるが、受け手が怪我をしない方法が一番よい。腰を落とし、懐を深くして前手で内側に流し、逆突きにつなげる方法がよい。この際に、腰を少し低く大きく構えると中段蹴りはかわしやすい。
    ※ワンポイントアドバイス
    すべての攻撃に対してだが、技を見極めることが大切だ。前蹴りは比較的わかりやすい技なので、相手の仕草を予め観察すること。
    また、下段払いで受ける際には、上からたたき落とすようなやり方は厳禁である。手が折れてしまうこともありうる。
    (6)連続技に対して - 相手との間合いを頭に入れ、間合いが遠けれ、ば最初の技は無視し次の技に対して備える。
    ※ワンポイントアドバイス
    適正間合いに入ったら、集中し相手の第一次攻撃に合わせて守りと攻撃を!もちろん、この場合は、自分の得意技を先に出すような積極性が大切
  • 有段者の形
    鎮定 ( チンテイ ) →  腕貫 ( ワンカン ) →  二十四 ( ニーセーシー ) →  五十四歩 ( ゴジュウシホ )
  • 全日本空手道連盟指定形
    第1、2指定形はそれぞれ8つずつあるが当道場では糸東流の形に取り組んでいる。
    第1指定形   抜砦大 ( バッサイダイ ) 、 征遠鎮 ( セイエンチン )
    ※ワンポイントアドバイス
    征遠鎮 ( セイエンチン ) は蹴り技がない地味な形のため、演武の際は腰の上下動、演武線のずれに気をつけ、打ちと受けの区別にも気を配る。
    第2指定形   松村鷺牌 ( マツムラロウハイ ) 、 二十八歩 ( ニイパイポ )
    ※ワンポイントアドバイス
    松村鷺牌 ( マツムラロウハイ ) 演武の際は、鷺足の安定のために、切れのある手刀払いがポイントになる。
    その他、任意で 慈恩 ( ジオン ) (松壽流)、 十八 ( セイパイ ) (剛柔流)などを練習している。
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